STATEMENT

発酵が、微生物が、世界を描き換える。

私たちは耳を澄ませる。その生きものたちの声に。
この今も、数えきれない、
その生きものたちの中に私たちはいる。
私たちの生の営みは、彼らの生の営みでもある。
彼らの世界の見方を理解できたとき、
彼らの気持ちがわかったとき、
私たちはきっと今までの私たちを超えられる。

探索の入り口は、日本の越後。
雪どけ水が流れ込む田んぼには豊かな水稲生態系があり、
無数の土壌微生物たちが稲に栄養を届け、米を育てている。
湿潤な気候のなかで、
米をすみかにする微生物たちが活発にはたらき、
この土地でしかできない酒を醸している。
多くの微生物と人が、先祖から伝わる知恵で通じ合い、
ともにはたらいてきた土地。

はたらく彼らをもっと知るため。
まだまだいる未知の面々と出会うため。
一緒にはたらく仲間になるため。
私たちは多くの分野から技術を結集する。
超高効率微生物ミリオンスクリーニング、
次世代型AI制御小型培養、
マルチオミクスデータ解析、バイオマス凝集、ロボティクス、
堆肥生産、油脂生産、飼料生物培養、陸上養殖。
多彩な “技学”を通じて、彼らとの対話を私たちは試みる。

世界がぶつかっている壁は、
彼らとなら突破できる可能性がある。
日本人が受け継いできた米づくり、豊かな発酵の食文化を
謙虚に技学して、八百万(やおよろず)のいのちとつながる。
ここ越後・長岡に、微生物の可能性に気づいた人々が
世界から集うコミュニティ拠点をつくる。

越後はたらく微生物